おすすめ食パン型の選び方
「今まで食パンはホームベーカリーでで作ってたけど、1からこねて食パン型で焼いてみたい。」
最近、このような方がたくさん増えてきました。ところが食パン型と一口に言っても
- シリコン加工、テフロン加工?
- アルタイト?ブリキ?
- 1斤ってどのくらいのサイズ?粉量?
など、食パン型選びには抑えておくことポイントがたくさんあります。今日は製菓製パン型の専門店の馬嶋屋流の食パン型の選び方についてお伝えします。
- 食パン型の材質は?熱通りのお話
- 油脂は必要?シリコン加工・テフロン加工って?
- サイズはどれ?斤って何?粉量は?
- (まとめ)結局、どの食パン型がいいの?
食パン型の材質は?熱通りのお話
食パン型に使われる材質は主に鉄製の
アルタイト(アルスター・あるシート)、ブリキとなります。
鉄は熱通りもよく丈夫な材質のため多くの食パン型に使われています。馬嶋屋でとくにおすすめなのがアルタイトの型。
町の食パン屋さんで作られる食パンのほとんどがこのアルタイトを使用した食パン型。特にシリコン加工やテフロン加工がされていないアルタイトの食パン型は、熱通りもよく耳までしっかり焼けるため香りや風合いよく仕上がります。
また、このあとご説明するシリコン加工がされている型の場合、シリコンの特性として焼き色をつきにくくしてしまうデメリットがあります。
そのため、味や風合いを重視される方には加工のされていないアルタイトの型またはこのあとおすすめするくろがね塗りの型がベターです。
<参考記事>
油脂は必要?シリコン加工・テフロン加工って?
「シリコン加工(テフロン加工)の型だから油脂はいらないですよね?」
このようなご質問を多く頂きますが、これは間違いです。使い始めから型離れもよく空焼きも不要なため便利なシリコン加工やテフロン加工ですが、油脂を塗らずに使用すると著しく早く劣化してしまいます。離型効果を長く持続させるためには
- 焼成時はスプレーオイルなど油脂を必ず塗る
- 使用後は極力拭き掃除だけにして油脂を残す(鉄のフライパンのようなイメージ)
特にシリコン加工はこすりによる剥がれ以外にも水洗いとともに加工を落としてしまいますので、ご注意下さい。
また、シリコン加工とテフロン加工はどちらがいいの?と疑問に思われている方も多いはず。
シリコン加工はもともとお菓子型などにつかわれ糖分の高めの生地に効果を発揮しますが、焼き色が若干つきにくくテフロン加工に比べると劣化が早いのが特徴です。
一方のテフロン加工は糖分の高い生地には相性があまりよくないですが、食パンのような生地には高い効果を発揮しシリコン加工に比べると持続性が高いのが特徴です。
作られるレシピによって使い分けるのが正しい選び方ですね。
<参考記事>
サイズはどれ?斤って何?粉量は?
「同じ1斤なのでどうしてお店によってサイズが違うの?」
こちらのご質問も食パン型選びに多く寄せられるご質問の1つ。サイズが異なる理由は
斤という単位は重さの単位であり、リットルやccなどの量の単位ではないから
です。1斤はおよそ340g(粉量ではなく他の材料も含めたトータルの重さ)と決められております。
そのため、パンのお好みの固さ(いわゆるベーカーズパーセント)などによって必要な粉量は変わってきます。
各お店が〇斤と示している食パン型のサイズはそれぞれのお店やメーカーさん独自のレシピに基づき、商品の違いが分かりやすいように便宜上(仮に)決めている名称だと思って下さい。
<参考記事>
(まとめ)結局、どの食パン型がいいの?おすすめの食パン型
ここまで説明をさせて頂きましたが結局、どの食パン型がいいの?
と疑問をお持ちの方へおすすめの食パン型をご紹介します。
本格的に食パンを焼きたい方、将来パン屋さんを考えられている方
加工がされていないアルタイトがベスト。加工はいずれ劣化しはがれてしまいますがアルタイトの型を鉄のフライパンのように油脂を塗り重ねて使い続けることにより、型離れや焼き色もよく育っていくためです。
町のパン屋さんはこのアルタイトの型を真っ黒になるまで何年、何十年と使い続けています。
ちなみに馬嶋屋の加工なしアルタイト食パン型は面倒な空焼きを当店で予め行っておりますので、空焼き失敗のご心配もございません。
初めて食パン型を作るけど、味もおいしく仕上げたい。プロも愛用のくろがね食パン型
日本の工場にて職人が一つ一つ丁寧に塗装した良質なテフロン加工がされているくろがね食パン型。
型の外面は耐熱塗装をすることにより熱通りも〇。型離れと焼き上がりを両立させた馬嶋屋オリジナルの食パン型は食パン専門でも愛用のシリーズです。