パウンドケーキ型、食パン型の違い

『パウンドケーキ型のおすすめはどれですか?』
というご質問を良く頂くのですが、お話をするうちに必ず聞かれるのが
『パウンドケーキ型と食パン型の違いってなんですか?』
と言うご質問です。本日は意外とみんな疑問に思っている!?パウンドケーキ型と食パン型の違いについてお伝えします。
目次
パウンドケーキと食パン型の違いって何?
型のお話の前に、そもそもパウンドケーキと食パンの違いって何なのでしょうか?それぞれの由来や馬嶋屋の基本レシピの違いなどから探って行きたいと思います。
【パウンドケーキの由来】
イギリスが発祥のバターケーキの一種で、小麦粉・バター・砂糖・卵を1ポンドずつ使用することが名前の由来とされているようです。イギリスではレシピが登場し始めるのが18世紀の初頭と言われおよそ300年ほどの歴史があるお菓子のようです。フランスではカトルカールと呼ばれるそうです。
【食パンの由来】
こちらも18世紀頃のイギリスが発祥のようです。山形食パン、角型食パン、ワンローフなどの分類があり、当時のイギリスでは箱型に入れて焼き上げた山形食パンが最初に作られたそうです。
食パンと言う言葉自体は日本が発祥のようで、由来は様々あるようです。
【パウンドケーキと食パンのレシピの違い】
基本レシピを比べながら違いについて探っていきたいと思います。
●パウンドケーキの分量
無塩バター:115g
砂糖:115g
卵:115g
薄力粉:115g
ベーキングパウダー:3g
●食パンの分量
国産強力粉:196g
砂糖:12g
塩:4g
インスタントドライイースト:1.2g
スキムミルク:4g
水:133g
無塩バター:12g
パウンドケーキに比べ食パンの方が水分量が多くふわっとした仕上がりになるのが想像つきますね。パウンドケーキはバターや砂糖が多くもったり(しっとり)とした味わいになるのが分量からもわかります。
作り方の違い
パウンドケーキと食パンの一番の違いは発酵ですね。食パンは強力粉を使うため捏ねる過程で水と結びつきグルテンが作られます。醗酵させることによってイーストからガスを発生させその力でパンを膨らませます。
一方のパウンドケーキは薄力粉を使うためグルテンの形成が弱く生地も食パンに比べると緩めですね。
パウンド型と食パン型の違い
これらを踏まえてパウンドケーキ型と食パン型の違いについてお伝えし・・・たいところなのですが、結果からお伝えしますと実は、
『ふたがあるか?ないか?』
の違いだけなんです。食パン型では四角く焼くいわゆる角食パンが日本では古くから馴染みがあり角食パンを焼くために蓋がついていると言ってもいいと思います。
また、食パン型のふたを外して焼けば山食パンにもなりますし、パウンドケーキ型でもふたが必要ない山食パンなら焼くことができますね。
最近では、米粉で作るパウンドケーキが流行っていますが馬嶋屋で扱うパウンド型や食パン型は完全密閉ではないため緩い生地の場合は漏れる可能性があります。その場合は・・・
クッキングシートを折り紙で箱を作る要領で型のサイズに織り込んで型に敷いて焼けばOKです。
まとめ
パウンドケーキ型と食パン型の違いはふたの有る無しだけです。使い方はみなさんの発想で広がるとも言えるかもしれませんね。